A study on the sexuality of intellectually disabled persons Guardians' demands and their awareness about sex education

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  • 知的障がい児者の性に関する実態調査 保護者の性教育に対する意識および支援希望について
  • チテキ ショウガイジシャ ノ セイ ニ カンスル ジッタイ チョウサ ホゴシャ ノ セイ キョウイク ニ タイスル イシキ オヨビ シエン キボウ ニ ツイテ

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目的 知的障がい児者の性教育はその認知的特性から繰り返し行うことが必要である。性教育を実施するにあたっては,家庭は重要な役割を担うため,家族に対する支援が必要となる。そこで,本研究では家庭における性教育支援にむけて,基礎資料を得るために調査を実施し,子どもの障がい程度と性別で検討を行った。<br/>方法 2006年10~11月に近畿 6 府県の「手をつなぐ育成会」の協力を得て,質問紙調査を実施した。質問紙は各育成会の保護者会に参加した会員に1,357部の配布を依頼し,対象者は知的障がい児者の主な養育者とした。調査票の内容は,1. 家庭内での性教育実施の有無と内容,2. 子どもの性的成熟に関する保護者の認知,3. 性教育および支援に対する保護者の考え,4. 性支援の内容で構成した。<br/>結果 回収数は472部(回収率34.8%)であり,記入者は母親が388人(83.8%),父親が51人(11.0%)であった。知的障がい児者の平均年齢は28.6±9.5歳であり,障がい程度は重度群(67.6%)と中軽度群(28.7%)の 2 分類とした。家庭における性教育実施率は22.9%と低く,中軽度群の実施数は重度群に比べて有意に高かった(χ2(1)=21.94, P<0.001)。子どもの性的成熟においては,「エッチな雑誌やテレビへの興味がある」に,中軽度(男)の子どもをもつ保護者の認知は41.3%と最も高く,「恋愛感情を持つ相手がいる」には,中軽度(女)の保護者の認知が36.6%と最も高かった。一方で,「交際相手がいる」に関しては,中軽度(女)においても9.8%と保護者の認知は低かった。子どもの性教育は,地域や家庭において教育の必要性を感じている保護者は多く,性に関する窓口を69.8%の保護者が希望した。保護者を対象とする講座には52.5%の参加意思がみられ,中軽度群・30歳未満の子どもをもつ保護者に希望が高かった。<br/>結論 調査対象者には重度の知的障がい児者をもつ保護者が多いこともあり,家庭における性教育の実施,および子どもの性的成熟に関する保護者の認知は低かった。子どもの性に関して支援を望む保護者は多く,今後は相談窓口および講習会の開催にむけての支援体制づくりが課題となった。

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