小学生の第一大臼歯齲蝕と 2 年生時の食生活習慣および歯みがき習慣との関連

  • 藤原 愛子
    筑波大学大学院人間総合科学研究科ヒューマン・ケア科学専攻 静岡県立大学短期大学部歯科衛生学科
  • 武田 文
    筑波大学大学院人間総合科学研究科ヒューマン・ケア科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between first molar caries and eating and tooth brushing habits in elementary school children
  • ショウガクセイ ノ ダイ1 ダイキュウシ ウショク ト 2ネンセイジ ノ ショク セイカツ シュウカン オヨビ ハミガキ シュウカン ト ノ カンレン

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抄録

目的 小学校 2 年生時における食生活習慣・歯みがき習慣と 3~6 年生時の第一大臼歯齲蝕経験歯有無との関連を明らかにする。<br/>方法 東海地方の 1 小学校において,平成14年度の 2 年生130人を対象に,記名・自記式質問紙調査(食生活習慣・歯みがき習慣)を行った。また,平成14~18年度の学校歯科健診票を資料にした追跡調査を行った。2 年生時の第一大臼歯に齲蝕経験歯がなかった104人を分析対象とした。<br/>結果 2 年生時に「クッキー群」を「毎日・2~3 日に 1 回以上」食べていた者は「週に 1 回・食べない」者に比べて,また「1 日の歯みがき回数」が「1 回・時々みがく・みがかない」者は「3 回以上・2 回」の者に比べて,3 年生時の第一大臼歯に齲蝕経験歯がある者の割合が高かった。また,2 年生時に「飴群」を「毎日・2~3 日に 1 回以上」食べていた者は「週に 1 回・食べない」者に比べて 4・5・6 年生各学年時の第一大臼歯に齲蝕経験歯がある者の割合が高かった。<br/>結論 2 年生時における「クッキー群」の摂取頻度が 3 年生時の第一大臼歯齲蝕経験歯有無と関連し,「飴群」の摂取頻度が 4~6 年生時の第一大臼歯齲蝕経験歯有無と関連していた。また,2 年生時における「1 日の歯みがき回数」は,3 年生時の第一大臼歯齲蝕経験歯有無と関連していた。学童期の永久歯齲蝕予防の上では,低学年時にクッキーや飴などのショ糖含有食品を頻回に摂取しない習慣および歯みがきをする習慣を定着し持続させる対策が重要であることが示された。

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参考文献 (34)*注記

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