書誌事項
- タイトル別名
-
- Determinants of urgency of nursing home placement
- トクベツ ヨウゴ ロウジン ホーム ノ ニュウショ ノ キンキュウセイ ニ エイキョウスル ヨウイン ノ ブンセキ
この論文をさがす
説明
目的 介護保険導入後における特別養護老人ホームの入所の緊急性に影響する要因を明らかにすること。<br/>方法 対象は,中国地方の 2 つの市に在住する在宅介護を継続する同居世帯である。特別養護老人ホームの入所の緊急性の指標は,世帯が入所申請をしていない場合に 0,入所申請をしている場合は,世帯を担当するケアマネジャーが「将来,必要になったときに入所したらよい」と判断した場合は 1,「しばらくは待つことができる」と判断した場合は 2,「できるだけ早く入所した方がよい」と判断した場合は 3 をとる。推定は,緊急性の指標を従属変数,在宅介護の継続に影響すると考えられる個人・世帯属性を独立変数とする順序ロジットモデルである。推定では,従属変数のカテゴリーによって係数が異なる可能性を考慮した。<br/>成績 必要な変数に欠損値がなく分析対象になったのは,146の入所申請世帯と494の非入所申請世帯であった(計640世帯)。入所申請者間でもケアマネジャーが判断する適切な入所時期には差があり,「できるだけ早く入所したほうがよい」(29%),「しばらくは待つことができる」(32%), 「将来,必要になったときに入所すればよい」(39%)であった。多変量解析の結果,入所の緊急性が高いことと有意に関連していたのは,要介護度が高いこと,主介護者の自覚症状数,家族が介護に消極的であること,A 市在住,持ち家以外であること,事業者都合によるショートステイの利用制限,であった。<br/>考察 入所の緊急性については,入所申請の有無のみならず,入所申請者間の緊急性の差も考慮すべきである。入所の緊急性が高いことと有意に関連していたのは,要介護度が高いこと,主介護者の自覚症状数,家族が介護に消極的であること,A 市在住,持ち家以外であること,事業者都合によるショートステイの利用制限,であった。
収録刊行物
-
- 日本公衆衛生雑誌
-
日本公衆衛生雑誌 55 (5), 295-305, 2008
日本公衆衛生学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205505641344
-
- NII論文ID
- 10026521677
-
- NII書誌ID
- AN00189323
-
- COI
- 1:STN:280:DC%2BD1cvisVGgsQ%3D%3D
-
- ISSN
- 21878986
- 05461766
-
- NDL書誌ID
- 9524899
-
- PubMed
- 18592980
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- PubMed
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可