生命科学分野におけるデータの共有の現状と課題

  • 高祖 歩美
    独立行政法人科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンター

書誌事項

タイトル別名
  • Data sharing in the life sciences: How far we have come and where we must go
  • セイメイ カガク ブンヤ ニ オケル データ ノ キョウユウ ノ ゲンジョウ ト カダイ

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抄録

実験や計測を通して得られたデータを広く研究者間で公開して,利活用できれば,重複したテーマに研究費が配分されることが減り,過去の研究結果の追試や再現が容易になり,科学技術の進歩が加速され,新しいビジネスや経済効果につながると考えられている。生命科学分野では,ヒトの全ゲノム情報を解読した国際的なヒトゲノムプロジェクトを契機として,研究者が保有するデータを公開して,皆で利活用するデータ共有が進められてきた。本稿では,科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンターが中心となって推進してきたわが国におけるデータ共有の取り組みと課題について概説する。各国のファンディング機関や政府が採っているデータ共有の方針や他人が利用できるデータが満たすべき3つの属性の課題(形式の課題,意味の課題,法上の課題)を中心に紹介する。

収録刊行物

  • 情報管理

    情報管理 56 (5), 294-301, 2013

    国立研究開発法人 科学技術振興機構

参考文献 (4)*注記

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