上部尿路上皮腫瘍に対する後腹膜鏡下腎尿管全摘術の検討

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  • ジョウブ ニョウロ ジョウヒ シュヨウ ニ タイスル アトバラマクキョウ カジンニョウカン ゼンテキジュツ ノ ケントウ

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抄録

近年上部尿路上皮腫瘍に対する鏡視下腎尿管全摘術は,低侵襲であり標準的術式となっている.当院では2002年12月より用手補助下後腹膜鏡下腎尿管全摘術(RNU)を導入し,現在まで57例施行している. 今回,過去21年間に行われた開放手術(ONU)56例と RNUについて手術成績と臨床・病理組織学的因子および予後について比較検討した.両群の患者背景に有意差を認めず,手術成績に関しては,手術時間はONUが短く有意差を認めたが(p=0.005),出血量,切除重量においては有意差を認めなかった.また両群とも病理組織学的背景は同様であり,膀胱内再発率,遠隔転移率,癌特異的生存率において有意差を認めなかった.以上の様に後腹膜鏡下腎尿管全摘術は,周術期のリスクを高めることなく,安全に施行可能であり,臨床・病理組織学的予後においても開放手術に遜色ない結果を示した.

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