複雑性の異なる手指対立運動の運動イメージが上肢脊髄神経機能の興奮性に及ぼす影響

  • 前田 剛伸
    医療法人研医会田辺中央病院リハビリテーション科
  • 嘉戸 直樹
    神戸リハビリテーション福祉専門学校理学療法学科
  • 鈴木 俊明
    関西医療大学大学院保健医療学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of motor imagery of oppositional movement of the fingers with differing complexities on the excitability of spinal neural function
  • フクザツセイ ノ コトナル シュシ タイリツ ウンドウ ノ ウンドウ イメージ ガ ジョウシ セキズイ シンケイ キノウ ノ コウフンセイ ニ オヨボス エイキョウ

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説明

健常者を対象に複雑性の異なる手指対立運動の運動イメージが上肢脊髄神経機能の興奮性に及ぼす影響についてF波を指標として検討した。対象は健常者15名とした。F波測定は背臥位で安静時 (安静試行), 右母指と示指による対立運動のイメージ (課題1), 右母指と他指の対立運動を示指, 中指, 環指, 小指の順でイメージ (課題2), 示指, 環指, 中指, 小指の順でイメージ (課題3) した状態で行った。また, 各課題をどの程度想起できていたかを知る目的でアンケート調査を実施した。その結果, 振幅F/M比は安静試行に比べて課題2で有意に増加し, F波出現頻度は安静試行に比べて課題1と課題2で有意に増加した。また, アンケートの点数は課題1と課題2に比べ課題3で有意に低下した。本結果より, 複雑な運動イメージでは上肢脊髄神経機能の興奮性がより増加するものの, 運動イメージの想起が難しければ上肢脊髄神経機能の興奮性は変化しない可能性が考えられた。

収録刊行物

  • 臨床神経生理学

    臨床神経生理学 43 (1), 10-13, 2015

    一般社団法人 日本臨床神経生理学会

被引用文献 (2)*注記

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