強迫性障害に対する行動実験を用いた認知行動療法

DOI Web Site 参考文献6件 オープンアクセス
  • 石川 亮太郎
    千葉大学大学院医学研究院子どものこころの発達研究センター
  • 小堀 修
    千葉大学社会精神保健教育研究センター
  • 中川 彰子
    千葉大学大学院医学研究院子どものこころの発達研究センター
  • 清水 栄司
    千葉大学大学院医学研究院子どものこころの発達研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • A Cognitive Behavioural Therapy Using Behavioural Experiments for Obsessive-Compulsive Disorder

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説明

曝露反応妨害法を用いた認知行動療法は,強迫性障害に対して有効な治療法とされている。一方,行動実験(Behavioural Experiments)とは,対象者の不合理な信念の妥当性を実験的手法によって検証する技法であり,強迫性障害に対して有効であると指摘されている。われわれは,複数の加害恐怖に関する症状を持つ,強迫性障害の1症例に対して曝露反応妨害法と行動実験を用いた,全12セッションからなる認知行動療法を行った。その結果,強迫性障害の症状得点(Obsessive Compulsive Inventory)はセッションを経るごとに減少し,本症例に対する認知行動療法の有効性が示唆された。特に行動実験は,脅威的状況に曝露することなく,強迫性障害を維持させる信念を変容させるのに有効であったと考察された。

収録刊行物

参考文献 (6)*注記

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