レンズ光学の基礎4:光学系の瞳

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タイトル別名
  • Fundamentals of Lens Optics 4 : Pupil of the Optical System

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説明

レンズの瞳は開口絞りの像である。レンズおよびレンズ系の入射瞳は物体空間から見た開口絞りの像, 射出瞳は像空間から見た開口絞りの像である。別の言い方をすれば入射瞳, 開口絞り, 射出瞳はそれぞれ共役面である。  顕微鏡対物とリレーレンズを繋ぐ際, 顕微鏡対物の開口絞りとリレーレンズのそれとは共役面でなければならない。顕微鏡対物の射出瞳とリレーレンズの入射瞳が共役面であることが重要である。そうでないと視野周辺の像強度が急激に低下する。解決策は対物とリレーレンズの間にフィールドレンズを挿入することである。同様の理由で撮像素子の瞳とレンズ系の射出瞳を一致させることが望ましい。  瞳の球面収差によって視野周辺に影が生ずる。眼の移動に伴って, 影は視野内を動き回る。瞳の軸上色収差によって視野中心と周辺における色調差が生ずる。眼の移動に伴って, 視野のある部分の色調が変化する。

収録刊行物

  • 視覚の科学

    視覚の科学 36 (4), 89-93, 2015

    日本眼光学学会

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