市立吹田市民病院におけるTULの治療成績

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タイトル別名
  • Clinical outcomes for patients treated with transurethral lithotripsy
  • シリツ スイタ シミン ビョウイン ニ オケル TUL ノ チリョウ セイセキ

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抄録

2007年4月から2013年3月までに当院で経尿道的尿路結石破砕術(TUL)を施行した症例について成績を検討した.対象は上記期間に当科でTULを施行した133人,男性84人,女性49人,平均年齢は59.5歳(27-90)であった.結石の総数は165個であり,結石の部位はR2:24個 R3:2個 U1:44個 U2:16個 U3:49個であった.硬性尿管鏡はWolf社製,軟性尿管鏡はOlympus社製ビデオスコープ(URF-V),破砕装置は株式会社エムエムアンドニーク社製ホルミウムヤグレーザーを使用した.手術時間の中央値は76分(10-244分)であった.術後残石がない,もしくは4mm以下であることを奏効と判断した.1ヶ月後109人(80.7%)に奏効を認めた.術後の主な合併症は腎盂腎炎22例,尿管損傷3例,尿管断裂1例であった.腎盂腎炎に関しては手術時間,結石の大きさで発症に有意な差はなく,腎盂腎炎の既往の有無のみが術後の発症に関与していた.硬性鏡および軟性鏡を用いたTULは上部尿路のほぼ全域を治療対象としうる.単回治療の可能な症例も多いが,症例によっては複数回の治療が必要であること,重篤な合併症の起こりうることに留意が必要である.

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