世代を超えた交流から得られた成果

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  • 受け継がれる「おばあちゃんの知恵袋」

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家族が孫やひ孫と来訪した時の笑顔，外出の際行き交う<BR> 子供の姿を見つけた時の言動から，隣接する児童センター<BR> を利用している子供とのふれあいを，認知症介護に反映で<BR> きないかと思案していた。平成１８年９月の運営推進会議に<BR> おいて地域交流の一環として提案し，田原市児童課へ協力<BR> を依頼した。交流実現に向けて田原市児童課，児童セン<BR> ター，グループホームの間で事前調整を行い，意思統一を<BR> 図った。<BR> (1) 認知症としての先入観を持つことなく，健常な高齢者<BR> として自然な形でふれあう。<BR> (2) 挨拶を交わすことから始め，作為的な動作を慎み，状<BR> 況をみて段階的な発展に繋げる。<BR> 上記を基に交流を開始した。顔なじみの関係作りから挨<BR> 拶を交わすようになり，室内遊戯に誘いを受けて一緒に楽<BR> しむようになった。昨年４月には，あつみの郷に咲く桜の<BR> 下での花見会に誘い，甘酒を振舞った。平成２０年度には，<BR> ７月の七夕飾り作り，１０月の芋掘り，１１月の焼き芋会な<BR> ど，日々の訪問とは別にグループホームの行事に招待し<BR> た。<BR> 入居者には家族や子育て経験の回想，昔ながらの手法を<BR> 紹介する機会となり，「知恵袋」の披露が成功体験に繋が<BR> り満足感や達成感となった。若い母親は高齢者の持つ生活<BR> の知恵や習慣に関心を持つようになり，子供たちの言動に<BR> は思いやりやいたわりが感じとれた。<BR> 世代を超えた交流が認知症介護における様々な効果をも<BR> たらした。「高齢者と接する事の必要性」が認識され始め<BR> ている中，お互いを尊重し合える関係になりつつある。今<BR> 後も「おばあちゃんの知恵袋」を伝えることを役割とし，<BR> 効果的な交流を継続したい。また，この活動を通じて，地<BR> 域に対し認知症理解への啓蒙活動をしていきたい。<BR>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205517232000
  • NII論文ID
    130006943813
  • DOI
    10.14879/nnigss.58.0.84.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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