男性手術室看護師が担当した女性患者からの反応
書誌事項
- タイトル別名
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- -手術担当看護師が男性であったことへのアンケート結果より-
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説明
男性手術室看護師が担当した女性患者からの反応<BR>-手術担当看護師が男性であったことへのアンケート結果より-<BR>厚生連広島総合病院 手術室<BR>平本 廉昂(ひらもと やすたか)<BR>松浦美由紀・松村 鶴代<BR>男性手術室看護師・女性手術患者・意識調査<BR>〈はじめに〉<BR>当院の男性手術室看護師は、女性手術患者は男性手術室看護師が担当になることに羞恥心や抵抗心をもっているのではないかと考えていた。そこで、女性手術患者は男性手術室看護師に対してどのように意識しているのかを明らかにしたので報告する。<BR>〈研究方法〉<BR>男性手術室看護師が担当した女性手術患者を対象に、独自で作成した選択・記述式のアンケート調査を行い検討した。倫理上の配慮については、本研究以外の目的では使用しないこと、個人が特定されないことをアンケート用紙に記載し、結果のあったものを同意が得られたとした。<BR>〈結果・考察〉<BR>手術室入室時に担当看護師が男性だったことに「気が付かなかった」患者は、対象の年齢に高齢者が多かったこと、これから受ける麻酔や手術、未知なる環境に対して不安や緊張が強いこと、入室後すぐに麻酔導入のために気が付けなかったことが伺える。さらに気が付いた患者の中で「嫌ではなかった」理由として『恐怖でそれどころではない』など、担当看護師のことを意識する余地がないことがわかる。また『男性・女性とか関係ない』という言葉から、女性手術患者にとって手術室看護師が男性・女性に関係がないことがわかる。また、男性看護師が嫌と答えた人がいないことからもわかるように、男性の力強さなど前向きな評価があり、男性手術室看護師を肯定的にとらえてくれていることがわかる。<BR>次に「担当になってもよいと思う」理由として『これからの時代は男女平等に何事も行われた方がいいと思う』とあることから、今の時代に男女の隔たりなく男性看護師を受け入れており、専門職として責任を果たすことで、男女どちらでも良いということがわかる。そしてこれは事前に手術担当看護師が男性であるとわかっていた時の希望の有無の結果につながるように、「予定担当者のままでよい」理由として、『看護師が手術中に患者を女性として見ているとは、とても思えない』ということから、看護師を専門職として理解してくれていることが伺える。また、少数意見として「できることなら女性にしてほしかった」の理由から、大半の女性患者は男女区別なく手術室看護師を専門職としてみてくれているが、産婦人科などの患者の家族の中には、男性看護師に抵抗を示していることも理解できた。また、今後手術室看護を受けるときの希望の有無では手術を受ける患者によっては、羞恥心などから女性を希望する人もいるということがわかった。これらのことから、現状では、術前訪問で個々の患者や家族の想いに応じた対応が必要であると考える。<BR>〈おわりに〉<BR>私たち男性手術室看護師は、『女性手術患者は男性手術室看護師に対して抵抗心や羞恥心があるのではないか』と思っていた。しかし、看護を受ける女性手術患者は、男性手術室看護師に対して、私たちが考えているほど「抵抗心」や「羞恥心」を抱いていないことがわかった。また、看護師を専門職として理解し受け止めてくれており、手術室看護師を男女の隔たりなく受け止めていてくれることが理解できた。今後も、手術室看護師としてさらに適切な看護援助を行っていきた
収録刊行物
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- 日本農村医学会学術総会抄録集
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日本農村医学会学術総会抄録集 57 (0), 155-155, 2008
一般社団法人 日本農村医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205517749376
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- NII論文ID
- 130006944389
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- ISSN
- 18801730
- 18801749
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可