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乳癌皮膚浸潤に効果的であった局所ケア方法
Description
(はじめに)<BR> 癌の皮膚浸潤は多量の滲出液を伴うために頻回のガーゼ交換を要し、さらに同部の細菌感染による悪臭も伴うと精神的負担も大きく、患者のQOLは著しく低下することが多い。今回、乳癌皮膚浸潤患者にカデキソマーヨウ素を使用したスキンケアにより、ケアの簡素化と悪臭の抑制効果がみられたので報告する。<BR> (症例)<BR> 60歳代女性 左乳癌(UICC―TNM分類 T4b N3 M1肺 Stage_IV_)<BR> (現病歴)<BR> 3年前より左前胸部に腫瘤を自覚していたが放置していた。徐々に腫瘤の増大と潰瘍形成部からの滲出液が認められ、当院外科受診となった。既に胸壁に浸潤していたため局所切除不能と判断され、化学療法を行うことになった。<BR> (倫理的配慮)<BR> 本研究に際し、患者に研究の趣旨を十分に提供した上で、本研究以外の目的でデータを使用しないことと個人情報の完全秘密を確認し同意を得た。<BR> (看護の実際)<BR> 初回介入時、ガーゼの上に油紙で被覆する方法で、1日2回のガーゼ交換を行っていた。入浴時はその上からフィルムドレッシング材を貼付し潰瘍部が濡れないように保護し、ケア時間も1回40分を要していた。これに対し潰瘍部及び創周囲に石鹸を使用し微温湯で洗浄後にカデキソマーヨウ素を散布、その上に尿とりパッドを当てる方法に変更した。その結果ケア時間は3分、1日1回のケアで管理可能となり、ケアに使用していた材料費も大幅に減少した。<BR> (考察)<BR> 滲出液の多い乳癌皮膚浸潤症例に対し、素材にポリマービーズとヨウ素を有するカデキソマーヨウ素を用いることで強力な吸水力から過剰な浸潤環境を抑制し、更に細菌感染が抑えられることで消臭効果もみられた。また、これによりケアの簡素化につながり、医療コストの削減と患者のQOLの向上にもつながった。<BR> (まとめ)<BR> 癌の皮膚浸潤にカデキソマーヨウ素を使用し、適切なケア方法に変更したことで消臭を含めたスキンケアの改善と医療コストの削減、ケアの簡素化がはかれ患者のQOLの向上につながった。
Journal
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- Nihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu
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Nihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu 59 (0), 254-254, 2010
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205518579968
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- NII Article ID
- 130006945072
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- ISSN
- 18801730
- 18801749
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed