当院における内視鏡診療時の個人用防護具着用の検討
抄録
Iはじめに<BR> 内視鏡検査、治療では術者および介助者は患者の体液暴露から自身を守るため、個人用防護具(Personal Protective Equipment 、以下PPE)として手袋・マスク・ガウン・エプロン着用が推奨されている。当院ではH19年度までエプロン・ガウン着用率が低く、H20 年度から着用率向上の取り組みを開始した。各年度のPPE着用率(以下 着用率)と材料費の推移を検討したので報告する。<BR> II対象と方法<BR> H19年4月からH21年3月まで内視鏡業務に従事していた医師20人、看護師13人を対象に各年度の術者・介助者の着用率、材料費を調査した。<BR> III結果<BR> 着用取り組み前のH19年度の着用率は、術者は上部消化管内視鏡(以下GS)0%、大腸内視鏡(以下CS)50%、介助者はGS0%、CS100%だった。取り組みを開始した平成20年度の術者はGS95%、CS100%、介助者GS(エプロンの患者ごとの交換なし)100%、CS100%であった。H21年度は患者ごとに介助者のエプロンを交換、PPE着用基準は院内感染マニュアルに組み込み、着用を義務化し、術者・介助者ともに全検査での着用率は100%となった。<BR> H20年度、H21年度のPPE材料費はH19年度比219%、263%。内視鏡室での全医療材料支出に占めるPPE材料費の割合は、H19年度1.01%、H20年度1.83%、H21年度3.02%。また、1件当たりのPPE材料費はH19年度63円、H20年度125円、H21年度161円だった。<BR> IV考察<BR> PPE着用基準と感染対策の見直しにより、平成21年度の内視鏡診療時における着用率は100%となった。PPE材料費は着用義務化後には2.5倍近くに上昇したが、1件当たりの材料費は161円であり、医療安全・感染対策の観点から病院管理職の了解を得た。<BR> V結語<BR> PPE完全着用は院内全体での取り組みと義務化により可能である。また、当院ではPPE材料費は上昇するが1件161円であり、病院管理職からの了解を得ることができた。
収録刊行物
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- 日本農村医学会学術総会抄録集
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日本農村医学会学術総会抄録集 59 (0), 413-413, 2010
一般社団法人 日本農村医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205519215360
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- NII論文ID
- 130006945699
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- ISSN
- 18801730
- 18801749
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可