実用性の高い情報システムを目指して

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情報システムの導入や維持には多額の費用がかかり、診療データが蓄積すると電子カルテの反応が遅くなるなどの問題点が指摘されている。当院では2003年より情報システムの構築を開始し本年PACSを組み込み一応の完成をみたが、当初より一貫してユーザーにとり実用性の高い情報システムの構築を目標としてきた。以下に当院の工夫を述べる。<BR> 1)カルテのレスポンスの維持:高性能のサーバーを導入し、システム起動までの時間を短縮した。またウェブアプリを使用して各種のサブシステムを作成し、Windows本体への負荷を軽減している。複数の電子カルテが同時に立ちあがりかつ独立して操作できる環境を構築し、タスク処理の時間を短縮した。<BR> 2)個人設定の保存:個人設定をファイルサーバーから読み出すアクティブディレクトリーを採用した。これによりPCを供用しながらも個人のプライバシーが保たれ、個人宛のメールの送受信が可能となり、インシデント報告システムも組み込むことが可能となった。<BR> 3)イントラネットとしての活用:連絡事項や委員会報告などの院内掲示板として活用しているの。院内ホームページの内容も充実している。会議室予約もシステムで行っている。<BR> 4)安定稼動:サーバーは2台構成で完全二重化されており一台が停止しても直ちにバックアップが立ち上がることを確認している。データを書き込むと同時にテーブル再編やテーブルメンテナンスも同時に行い、停止なしの連続稼動を可能にした。<BR> 5)デスクトップにはマイクロソフトオフィスが配置されており、日常業務の報告作成や会議の資料作成やもちろん、学会活動にも広く活用されている。<BR> 放射線PACSを接続してもパフォーマンスの低下なく安定稼動している。今後はテンプレートの充実やカンファレンス機能の充実など、さらにユーザーの役に立つ費用対効果の高いシステムを追求したい。<BR>

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205519677952
  • NII Article ID
    130006946082
  • DOI
    10.14879/nnigss.59.0.332.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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