内視鏡的粘膜下層剥離術施行患者に対する術前訪問

DOI

抄録

<はじめに> 当院では粘膜下層剥離術(以下ESDと略す)施行患者に対して内視鏡室の担当看護師が患者向けパンフレットを用いて術前オリエンテーションを行い、術前から術介助まで担当している。今回、術前訪問に関して患者の感想を質問紙調査法にて収集し訪問の意義を検討したので報告する。 <目的> ESD施行患者に対する術前訪問が患者の不安軽減に繋がったかを検討する。 <対象と方法> 2009年9月17日~2010年3月31日の期間にESDを施行した患者27例に無記名・自己式留置法による質問紙調査法を実施し回収できた16例を対象とした。質問内容は1.内視鏡治療経験の有無2.医師の治療説明は理解できたか3.訪問前の気がかり・不安の有無4.気がかり・不安内容5.看護師の訪問で治療説明を聞き安心できたか6.訪問時の説明内容で満足したか、7、訪問後、気がかり・不安は軽減したか、とし回収できたデータを検討した。 <結果>回収率:59.2%。 1.内視鏡治療経験の有無:37.5%有、無62.5% 2.医師の治療説明は理解できたか:できた62.5%、有る程度37.5% 3 .訪問前の気がかり・不安の有無:有31.3%、無68.7% 4.気がかり・不安内容:退院後について4名、漠然とした不安2名、偶発症について2名、治療時間について2名、治療中の疼痛について1名、治療中の排尿について1名、麻酔について1名であり様々な不安内容があった。5.看護師の訪問で治療説明を聞き安心できたか:とてもできた56.2%、できた43.8%であり全例が安心できたと回答。 6.訪問時の説明内容の満足度:とても満足43.8%、満足56.2%の結果となり不満足と回答した症例はなかった。7.訪問後、気がかり・不安は軽減したか:軽減したが100%で回答の得られた患者は全例が不安は軽減していた。 <結語>術前訪問を実施することは患者の不安軽減に繋がる。

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205519698816
  • NII論文ID
    130006946114
  • DOI
    10.14879/nnigss.59.0.347.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ