尿中クレアチン/クレアチニン比と家族歴より診断に至ったクレアチントランスポーター欠損症の1家系 : 本邦3家系目

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タイトル別名
  • A family with creatine transporter deficiency diagnosed with urinary creatine/creatinine ratio and the family history: the third Japanese familial case

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説明

クレアチントランスポーター欠損症は, 筋緊張低下, 知的障害とけいれんを特徴とするX連鎖劣性遺伝性疾患である. 本邦3家系目を経験したので報告する. 発端者は8歳男児. 重度知的障害とけいれんを認めた. 2名の兄にてんかんと重度知的障害を認め, 長兄は17歳で突然死した. 尿中クレアチン/クレアチニン比上昇, 頭部MRスペクトロスコピーでクレアチンピーク低下, SLC6A8遺伝子解析でc.1661 C>T;p.Pro554Leuの既報告ミスセンス変異を認め, 確定診断した. 兄にも同じ変異があり, 母はヘテロ接合変異を認めた. 知的障害, けいれんや発達障害等を認め, X連鎖劣性遺伝を示唆する男児例では尿中クレアチン/クレアチニン比の測定をすることが重要である.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 47 (1), 49-52, 2015

    一般社団法人 日本小児神経学会

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