スケールを試行した便性状・排便量の表現統一化

Description

<はじめに>脳血管障害による意識レベル低下や麻痺に伴う活動制限に関連した腸蠕動の脆弱が起こり、排便障害をきたす患者が多い。排便障害の徴候を把握するために継続的な観察が必要であるが、便性状・量に対するスタッフ間の統一された表現方法は確立されていない。そこで、便性状スケール・排便量の指標を試行し、表現統一を図ることができたので報告する。<BR> <研究目的>便性状スケール・排便量の指標を試行し、表現方法の統一を図ることで排便管理に繋げる。<BR> <研究方法><BR>   対象:脳神経外科病棟看護師22名 看護助手3名<BR>   期間:平成22年5月~平成23年1月<BR>   方法:ポケットサイズのブリストルスケール(便性状の指標)を作成し配布 排便量の指標として直径4・7・10cmのボールを用いて少・中・多量と表現 試行前後に質問紙調査を実施、検討した。<BR> <結果>試行前調査の結果、便性状の表現方法についての問いに、専門用語を使っていたと回答したのは79%、その表現に個人差があることから曖昧な表現をしていたという回答があった。<BR> 排便量については、物・手の大きさで表現していると全員が回答した。 試行後調査の結果、表現統一が図れたかの問いに、はい88%であり、一定評価が可能になり、患者への援助が明確となった。しかし、泥状便等はボールを使用した表現が難しいため、改善してほしいとの意見もあった。<BR> <考察>ブリストルスケール・排便量の指標を試行したことで表現統一が図れ、一定評価を行うことで、援助を見出すことが容易になると考える。また幅広くアセスメントし、患者に合った排便習慣を確立する必要があると考える。<BR> <結論>ブリストルスケール、排便量の指標を活用したことで、表現統一を図ることができた。<BR> 排便量の指標は、便性状に合わせ、より表現統一が図れるものが必要である。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205521602432
  • NII Article ID
    130006946942
  • DOI
    10.14879/nnigss.60.0.304.0
  • ISSN
    18801730
    18801749
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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