明治以降の京橋区桜川における二河岸の歴史的変遷に関する研究

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Historical Evolution of the Riverside Common Space "Kashi" at two kashi in Sakura River after the Meiji Era

抄録

21世紀を迎え、世界各国で川を取り込んだ新しい複合都市空間に向けた都市再生が行われてきている。江戸期より、川と沿岸に存在した河岸は公有地であり、街と密接につながり、その機能は商業、防災など多岐にわたっていた。しかし、下町河川の多くは第2次世界大戦後に埋め立てられた。本研究の目的は川と河岸の消失過程を詳細に調査し、多様な公共空間の資産が継承されていることを検証し、今後の貴重な財産の運用方法、保全する制度や政策の検討に重要な示唆を与えることである。対象地は埋め立てられ、実体の無い桜川とそれに隣接して存在する北桜河岸と南桜河岸の2河岸とした。川と河岸は、江戸期に創設されて以来、これまで400年間保持されてきた財産であり、河岸地は明治時代には基本財産として位置づけられ、21世紀に残存する貴重な社会的共通資本であり、住み続けられる快適な都市を創造するためにも重要な意味をもっている。東京の下町の川および河岸の体系的研究を行う上で、埋め立てられた川と河岸の分析は、不可欠であり、本研究の意義は、この点にある。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 40 (0), 46-46, 2005

    公益社団法人 日本都市計画学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205522766080
  • NII論文ID
    130006947443
  • DOI
    10.11361/cpij1.40.0.46.0
  • ISSN
    1348284X
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ