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下腿切断を施行した超高齢利用者のADL改善例
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- 高澤 寛人
- 博愛会 菅間記念病院
Bibliographic Information
- Other Title
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- ―ショートステイでの取り組み―
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Description
【はじめに】<BR> 当院併設型ユニット型短期入所生活介護(以下、ショートステイ)は、日中、理学療法士1時間、作業療法士2時間が直接介入している。今回、超高齢ながら閉塞性動脈硬化症(以下、ASO)により下腿切断を施行した症例をショートステイにて担当する機会を得、ADLに改善がみられたので報告する。<BR> 【症例紹介】<BR> 平成19年2月、左下肢ASOにより下腿切断術を施行した95歳男性。要介護4。介護老人保健施設入所待ちであり、日中家族が不在となるため、同年4月下旬よりショートステイの継続利用が開始された。<BR> 【介入経過】<BR> 初期評価時BI10点。入院中何度かベッドより転落していたため、家族の希望でショートステイでは布団での対応を行った。そのためリハ介入初期の目標は起居動作の獲得と職員の義足・断端管理の獲得であった。移乗動作評価は、職員とともに居室にて行った。動作の理解力が低く介助量も多かったため、職員と意見交換を行ない、方法を検討して行った。義足・断端管理については、義足装着時や荷重時に疼痛を訴えることが多かったため、義足装着方法や弾性包帯の巻き方の指導を行った。その後はROMexやMSex、起立、トイレ練習を中心に介入していったが、利用2ヶ月程経過した7月上旬、本症例の居住場所は2階であり、送迎は男性職員がおんぶにて行なっていたが、階段が可能になれば、女性職員でも送迎が可能になるとのことだったため、職員から依頼があり、階段練習を開始した。断端痛あるものの、職員介助下で両手手すり把持、殿部と義足下肢介助、二足一段の口頭指示にて行うことができた。10月下旬に介護老人保健施設に空きが出た為、ショートステイ利用終了となる。<BR> 【結果】<BR> 断端痛は残存し、身体機能面に大きな変化はみられなかった。しかし、ADLに改善がみられ、布団への移動は、環境を整え見守りにて行えるようになった。義足・断端管理は全職員が行えるようになり、入眠中、弾性包帯が外れることはほとんどなかった。階段昇降においては、実際、自宅階段でも行え職員の送迎負担を軽減できた。最終評価時BI40点と改善した。<BR> 【考察】<BR> 結果的にADL向上がみられたのは、職員とともにNeedに即した動作練習を行えたためと考えられる。ショートステイ利用の主目的はレスパイトケア機能であるが、リハ機能を備えることでより充実したサービスを提供できると考えられる。そのためには、ケアマネや職員などと情報を共有し、利用者の可能性を引き出し、HopeやNeedに即したリハを提供することで、ショートステイにおいて短時間の介入でも利用者のADL向上が期待できると示唆された。
Journal
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- 関東甲信越ブロック理学療法士学会
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関東甲信越ブロック理学療法士学会 27 (0), 55-55, 2008
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205523801984
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- NII Article ID
- 130006948067
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- ISSN
- 2187123X
- 09169946
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed