趾爪白癬に対するテルビナフィンの部位別・病型別治癒率の検討(第2報)-2連続投与法の比較を含めて-

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説明

〔緒言〕英国皮膚科学会のガイドライン(2003年度版)によれば、爪白癬治療における第一選択はテルビナフィン“250mg/日”の連続投与(原法)である。我々はこれまでに、第一選択とはされないテルビナフィンの間歇投与が実際には十分有効であることを、部位別・病型別の検討で明らかにした(日皮会誌117(10)、2007)。今回、同様に第一選択とはされないが実際に行われている“125mg/日”の連続投与(変法)の有効性が原法と同等であるか否かについて検討した。<BR>〔対象と方法〕爪白癬の病型は「特殊病変」(側縁型、縦線型、くさび型、空洞型)と「通常病変」(それ以外の病型)に大別し、対象爪の選択基準は「混濁比が5以上である趾爪の中から、部位では第1趾を、病型では特殊病変を、それぞれ優先」とした。患者を対象爪の部位・病型に基づいて分類し、登録順に、250mg群と125mg群に交互に割り付けた。そして前者にはテルビナフィン250mg/日を12週間、後者には同125mg/日を24週間、いずれも連続投与した。その後は、4週間ごとにフォローアップを行った。<BR>〔結果〕52週後、250mg群(n=161)の治癒率は、1趾・通常病変で79%、1趾・特殊病変で77%、2~5趾・通常病変で100%、2~5趾・特殊病変で94%であった。一方、125mg群(n=161)の治癒率は、それぞれ72%、83%、91%、100%であった。これらの治癒率の、投与方法、部位、病型の違いに基づく差異を統計学的に検証した。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205523948160
  • NII論文ID
    130006948215
  • DOI
    10.11534/jsmm.51.0.114.0
  • ISSN
    09164804
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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