足白癬治療の現状とこれからの課題
-
- 渡辺 晋一
- 帝京大・医・皮
書誌事項
- タイトル別名
-
- Current status and prospects on the treatment of tinea pedis
この論文をさがす
説明
近年優れた外用抗真菌薬が開発され、白癬患者の治療は容易になったはずであるが、水虫で悩んでいる人は多い。しかし現在市販されている抗真菌外用薬はいずれも優れた抗菌活性を示し、しかも副作用も少ないため、薬剤側に大きな問題点はない。しかも皮膚糸状菌に関する限り、薬剤耐性菌はない。そこで、水虫がなかなかよくならない原因としては、医師側の診断の間違いと患者側が中途半端な治療をしていることが挙げられる。<BR>今ある外用抗真菌薬は、入浴や皮膚のターンオーバーなどで皮膚から消失してしまうため、毎日外用しなければならず、特に足白癬の場合は角層が新しい角層に置き換わる 4 週間以上の外用を続ける必要がある。しかし大部分の水虫患者は忙しくなるとそのうちに外用を忘れてしまう。特に 2 週間も外用を続けると、痒みなどの自覚症状はなくなってしまうため、水虫患者の大部分は真菌が消失する前に外用を中止・中断してしまうことが多い。また一端足白癬が軽快してもしばしば再発を繰り返すために、よくならないと悩んでいるのかもしれない。以上から現在ある外用抗真菌薬の欠点はコンプライアンスが悪いということである。そこで新しい外用抗真菌薬に望まれているものはコンプライアンスの向上、つまりいかに治療期間を短縮できるかである。そこで今回、足白癬患者を対象としたアンケート調査を行い、足白癬患者の通院状況・薬剤使用のコンプライアンスの実態を明らかにした。
収録刊行物
-
- 日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
-
日本医真菌学会総会プログラム・抄録集 49 (0), 37-37, 2005
日本医真菌学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205525725056
-
- NII論文ID
- 130006949981
-
- ISSN
- 09164804
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可