近世公家住宅における数寄屋風書院について : その 1. -院御所について-

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タイトル別名
  • ON THE RUSTIC STYLE SHOIN AT THE EX-EMPEROR'S PALACE IN THE EARLY EDO-PERIOD
  • 近世公家住宅における数寄屋風書院について-1-院御所について
  • キンセイ クゲ ジュウタク ニ オケル スキヤフウ ショイン ニ ツイテ 1

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抄録

慶長度後陽成院御所より延宝度二次の東福門院御所まで十四の院御所における殿舎構成と数寄屋風書院, 数寄屋風書院の平面と機能について考察した。その結果, 院御所における殿舎構成は基本的には広御所(対面所)-小御所-書院(休息所, 奥対面所)-常御殿であり, その内書院なる殿舎に数寄屋風書院の要素が現われる事がわかる。又これらの数寄屋風書院の平面について共通している事は, 主室に座敷飾が数多く設けられ, 室内意匠も延宝度二次東福門院御所の奥対面所に見られる様に華美だった事が予想される。しかし延宝度一次東福門院御所の休息所では座敷飾の自由な構成はもちろん, 土庇, 色付, 丸太柱, 平縁天井, 透し彫り欄間等すべての数寄屋風書院の要素が現われていた。この様な特徴をもつ院御所の数寄屋風書院では振舞を中心に, 時には道具拝観が行なわれていた。

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