静岡県河津鉱山産亜セレン酸塩鉱物 — chalcomenite, munakataite —
書誌事項
- タイトル別名
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- Selenide minerals, chalcomenite and munakataite, from the Kawazu mine,Shizuoka Prefecture, Japan
説明
静岡県河津鉱山からカルコメン石CuSeO3・2H2Oと宗像石Pb2Cu2(SeO3)(SO4)(OH)4の2種の亜セレン酸塩鉱物を確認した。空隙の多い石英塊の割れ目や晶洞内に最終的な生成を示すべく晶出し、近くには緑鉛鉱がみられる。カルコメン石は、0.5mmほどのガラス光沢、鮮青色の柱状結晶としてみられる。EDSによる半定量化学分析ではCu:Se比はおよそ1:1、ガンドルフィーカメラによるX線粉末回折実験では、主要回折値d(I):5.761(24), 5.395(82), 4.953(100), 4.356(23), 3.781(62), 3.422(44), 3.365(86), 3.046(49), 2.887(45), 2.824(37), 2.534(54), 2.167(31)をしめす。宗像石は、淡青色、微細な繊維状集合で石英の表面を覆う。化学組成は、Pb:Cu:Se:S比がおよそ2:2:1:1。X線粉末主要回折値d(I):4.880 (52), 4.498(55), 3.544(60), 3.197(100), 3.163(87), 3.115(82), 2.840(30), 2.724(31), 2.408(23), 2.117(16)。両鉱物は、産状からみて、銅、鉛、セレンを含む各種鉱物の分解による二次生成鉱物とうかがえる。原稿物の候補には方鉛鉱があり、本鉱山に産出する方鉛鉱には、しばしばセレンを含むもの(clausthalitePbSe成分を含む)が知られる。
収録刊行物
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- 日本鉱物科学会年会講演要旨集
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日本鉱物科学会年会講演要旨集 2012 (0), 58-, 2012
一般社団法人日本鉱物科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205544901888
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- NII論文ID
- 130005468425
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可