大阪府箕面市平尾旧坑産未知の含水銅・亜鉛硫酸塩鉱物

書誌事項

タイトル別名
  • An unknown hydrous copper zinc sulfate mineral from the Hirao mine, Osaka, Japan

説明

大阪府箕面市平尾旧坑から未知の含水銅・亜鉛硫酸塩鉱物を見出した.本鉱物は変質した頁岩の割れ目に,長さ0.1mm,厚さ0.02mm以下の薄板状結晶からなる球状集合体 (直径0.5mm以下) をなして産出する.共存鉱物は菱亜鉛鉱,サーピエリ石,ラムスベック石,褐鉄鉱,緑泥石および黄銅鉱である.肉眼的には青味を帯びた緑色透明で,ガラス~真珠光沢を呈する.条痕は淡緑色である.劈開は一方向に完全である.モース硬度は2に満たない.測定密度は3.39(2) g/cm3である.FT-IRでは3422cm-1にO-H,1636cm-1にH-O-H,1119,1031,609,477cm-1にSO4による吸収がそれぞれ認められた.EPMA (WDS法) による化学分析では,Cu,Zn,Sおよび微量のFe,Siが検出された.平均的な (Cu+Zn+Fe):S比はおよそ7:2で,Cu/(Cu+Zn+Fe) 比は0.60~0.72である.主な粉末X線回折値 [d Å (I)] は,2.707 (100),8.163 (76),2.569 (57),2.536 (43),7.227 (41),3.160 (37),1.563 (35),4.138 (33),2.149 (25),2.480 (22),3.588 (21) で,ICDD PDFには一致するものがない.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205545353472
  • NII論文ID
    130004601285
  • DOI
    10.14824/jakoka.2009.0.124.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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