ラットの自然発生眼病変における眼科学的及び病理学的検索
書誌事項
- タイトル別名
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- Opthalmological and pathological features of spontaneous ocular lesions in rats
抄録
[目的] ラットを用いた一般毒性試験では,通常自然発生眼病変を有する動物は試験より除外されるため,詳細な検索が実施される機会は少ない。今回,胎生期の遺残病変あるいは先天異常と考えられる症例について眼科学的及び病理組織学的に詳細な検索を実施したので報告する。<br>[方法] 水晶体後嚢・硝子体の混濁(症例1),水晶体後面の血管網(症例2),前眼房腫脹及び虹彩癒着(症例3)がみられた動物について,双眼倒像検眼鏡及びスリットランプを用いて詳細な眼科学的検査を実施した。さらに,剖検時摘出した眼球を用いて組織学的検索を実施した。<br>[結果及び考察] 症例1では,眼科学検査において水晶体後嚢における限局性の混濁と視神経乳頭から水晶体後極にかけて索状物が観察された。組織学的には硝子体血管を取り囲むように増殖した線維様組織が,視神経乳頭から硝子体を通って水晶体後面に達し,水晶体後面を覆うように増殖が認められ,第一次硝子体過形成遺残(Persistent hyperplastic primary vitreous : PHPV)と考えられた。症例2では,水晶体後嚢における混濁に加え,水晶体後面を被覆するような血管網が観察された。この所見と一致して,組織学的には血管を主体とする膜様構造が水晶体後面を覆うように認められたことから,水晶体血管膜遺残(Persistent tunica vasculosa lentis : PTVL)と診断された。一方,症例3では,前眼房腫脹に加え角膜と虹彩の広範囲な癒着,水晶体前嚢下及び後嚢下混濁,網膜の反射性亢進がみられ,組織学的に虹彩と角膜後面との癒着,水晶体前・後極被膜下の白内障及び網膜萎縮が認められ,虹彩前癒着(anterior synechia)と診断された。
収録刊行物
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- 日本毒性学会学術年会
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日本毒性学会学術年会 39.1 (0), P-29-, 2012
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205545962368
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- NII論文ID
- 130005008868
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可