V.D3含有量の異なる飼料が卵巣摘出ラットの骨関連パラメータに及ぼす影響

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  • Changes of bone parameters induced by feed with different V.D3 content in ovariectomized rats

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抄録

【目的】第38回本学会において、飼料中のCa或いはVitamin D3(V.D3)含有量の差が、正常ラットのCa代謝に影響を及ぼすことを報告した。今回、卵巣摘出(OVX)ラットに、V.D3含有量の異なる2種類の基礎飼料(MF、CRF-1)を給餌したときのCa代謝に関連するパラメータ変動について検討した。<br>【方法】6週齢時に偽手術(Sham)或いはOVXした雌性ラットに、MF又はCRF-1(V.D3含有量:MF<CRF-1)を13週間、自由摂取させた。検査は、体重、摂餌量及び摂水量に加え、4、8及び12週に尿生化学的検査、血液生化学的検査及び骨代謝マーカー検査(DPD、オステオカルシン、PTH)を実施した。また、Sham及びOVX後13週に剖検し、大腿骨及び胸骨の病理組織学的検査を実施した。<br>【結果および考察】MF及びCRF-1ともにOVX群において、摂食亢進及び脂肪の蓄積を示唆する変化が認められ、骨吸収を示唆する尿パラメータ及び骨代謝マーカーの変動、並びに骨梁の減少が認められた。V.D3含量の高いCRF-1の給餌では、Sham群及びOVX群とも尿中Ca、Zn及びMg排泄量の高値、並びにIP排泄量の低値が認められたものの骨パラメータ及び病理組織学的検査に影響は認められなかった。以上より、V.D3含有量の異なる2つの基礎飼料(MF、CRF-1)を13週間、自由摂取させたが、OVXラットの骨及び関連パラメータに影響を及ぼさなかった。

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