ブルーサイトにおける格子定数と水素拡散の同位体効果

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タイトル別名
  • Isotopic effects on lattice constants and hydrogen diffusion in brucite

抄録

本研究では、ブルーサイトの格子定数の水素同位体比依存性と、高温高圧下での水素—重水素相互拡散係数の決定を試みた。ブルーサイトのa軸は水素同位体比に依存せずほぼ一定であるが、Mg(OD)2のc軸はMg(OH)2に比べて0.3%ほど小さい。ブルーサイトの水酸基はc軸に配向しており、OD基の換算質量はOH基より大きいため、OD振動のエネルギー固有値はOH基より小さい。このことが、c軸長の減少をもたらしていると考えられる。1.8 GPa,300°Cの実験の拡散プロファイルから得られたH-D相互拡散係数は10-15m2/sオーダーであった。また、Mg(OH)2中でのH-D相互拡散係数は、Mg(OD)2中のものより4倍ほど大きいことが明らかになった。これは換算質量やc軸の水素同位体比依存性から推測される、ODより大きなOH振動の固有値とも整合的である。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205546701056
  • NII論文ID
    130005468246
  • DOI
    10.14824/jakoka.2012.0_123
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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