ルチル相TiO2の精密構造解析
書誌事項
- タイトル別名
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- Structural analysis of rutile
説明
FZ法で育成されたルチル単結晶(TiO2)は、青色を呈するが加熱によって淡黄色へと変化する。青色の原因は、酸素イオンの欠損によって生じるTi3+の存在と言われてきた。本研究ではFZ法で育成したルチルについて、色と酸素欠損量の相関について熱重量分析と単結晶X線回折法によって調べた。熱重量分析(大気中800℃)では、色が青色から白色へと変化し、0.3%の重量減少が観測された。四軸自動回折計で得た格子定数は青色結晶(as-grown)と淡黄色結晶(大気中で加熱)ともにa = 4.5937(4)Å,c = 2.9585(2)Åであり、違いは見られなかった。精密化の結果、Oの席占有率は淡黄色試料では誤差の範囲内ではあるが僅かに低くなった。青色結晶と淡黄色結晶の色の違いは、酸素イオンの欠損量ではなく着色心の違いで説明できると思われる。
収録刊行物
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- 日本鉱物科学会年会講演要旨集
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日本鉱物科学会年会講演要旨集 2010 (0), 139-139, 2010
一般社団法人日本鉱物科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205547025152
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- NII論文ID
- 130004601536
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可