オートパッチクランプによるiPS細胞由来心筋のホールセルパッチクランプ記録
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- 鶴留 一也
- バイオリン・サイエンティフィック(株)
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- 芝野 由佳
- バイオリン・サイエンティフィック(株)
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- Søren FRIIS
- バイオリン・サイエンティフィック エーエス
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- Timm DANKER
- エヌエムアイ ティーティー ファーマサービス
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- 鶴渕 雄士
- バイオリン・サイエンティフィック(株)
書誌事項
- タイトル別名
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- Whole cell patch clamp recording from iPS cell-derived cardiomyocytes using automated patch clamp system
説明
安全性薬理試験において、心毒性の評価は重要な位置を占めるが、その方法については現在CiPAイニシエイティブにおける議論により、その評価アッセイの見直しが行われている。この包括的な評価方法の模索の中から、iPS細胞由来の心筋細胞を用いた毒性試験もその検討対象となっている。オートパッチクランプシステムは従来心筋に発現する各イオンチャネルを強制発現させた培養細胞を用い、各イオンチャネルに対する薬物の影響を検査する手法が用いられてきた。一方で将来的にはヒト幹細胞由来の心筋細胞を用いて、これらのイオンチャネルを全て備えた心筋細胞本来の電気的活動への薬物の影響を評価することが求められると予想される。本研究では、Axiogenesis社の開発したiPS細胞由来のCor.4U心筋細胞を用いて、オートパッチクランプシステムQPatchでの評価に向けた最適化の検討を行い、その結果について議論する。Cor.4U心筋細胞は3~9日間培養したのち実験に用いた。パッチクランプの手法としては、suction pulseによりホールセルを形成する方法よりも、beta-Escinなどを用いたperforated patch clamp法の方が成功率の高い傾向を示した。カレントクランプモードで活動電位を測定したところ、持続時間の短い(APD90=39ms)心房細胞の特徴を示す波形と、心室心筋細胞において特徴的な持続時間の長い(APD90=243ms)波形の両方が確認された。また電位固定モードでは、Cav1.2やNav1.5といった心筋細胞に発現するイオンチャネルにおいて特異的な電流が確認された。
収録刊行物
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- 日本毒性学会学術年会
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日本毒性学会学術年会 43.1 (0), P-152-, 2016
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205547191808
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- NII論文ID
- 130005260708
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可