Investigation of combined toxicity screening method using organ bath (2) – Combined toxicity study in rat ileum tissue

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  • オーガンバスを用いた複合毒性スクリーニング法の検討 (2) - ラット摘出回腸における複合毒性影響の検討

Description

近年,農薬等の化学物質による複合暴露影響に対する社会的関心が高まっているものの,複合毒性を評価するためには多数の動物と労力を要する。そこで,使用動物数の削減と簡便なスクリーニング法の確立を目指して,ラットの摘出回腸における有機リン剤,カーバメイト剤およびニコチンの複合暴露に対する反応を検討した。8~12週齢のSD系ラットを吸入麻酔下で放血殺し1動物から2~3試料の回腸を切り出した。試料は35℃,95%O2+5%CO2混合ガスを通気したタイロード液を満たしたマグヌス管にいれ,等張性トランスデューサに設置した。30分間以上静置した後,反応を確認して実験に供した。検査には以下の薬物を使用した:カーバメイト剤;MPMC 2×10-3,2×10-2 mg/mL,ネオスチグミン1×10-6,1×10-5 mg/mL,有機リン剤;パラオキソン1×10-5,1×10-4 mg/mL,メタミドホス1×10-3,1×10-2 mg/mL,硫酸ニコチン5×10-5 mg/mL。複合暴露には低濃度,高濃度どうしの2剤ずつを混合した。暴露は低濃度から累積暴露とし,各用量15分間観察して,単剤と混合剤の反応値を比較した。単剤の反応値と比べ,カーバメイトの混合剤では 2.06~2.37倍,有機リン剤の混合剤では1.63~2.06倍の反応が認められた。カーバメイト剤のMPMCと有機リン剤(パラオキソンないしメタミドホス)の混合剤ではそれぞれ0.9~1.17,0.97~1.25倍であった。硫酸ニコチンとパラオキソンないしメタミドホスの混合剤ではそれぞれ0.70~0.80,0.40~0.49倍であった。以上の結果から,同系剤の複合暴露では相加毒性影響が,ニコチンと有機リン剤の複合暴露では抑制影響が示唆された。スクリーニング法としての有用性を確認するため,残りの組み合わせついても調査し報告する。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205549990272
  • NII Article ID
    130005483553
  • DOI
    10.14869/toxpt.42.1.0_p-230
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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