ベンゼン三量体の構造モデル、All-Z-ヘキサベンゾ[24]アヌレンの構造とCH-π相互作用

書誌事項

タイトル別名
  • A model for benzene trimer - Structure and CH-pi interaction in all-Z-hexabenzo[24]annulene

説明

気相中でのベンゼン会合体の研究から、ベンゼン三量体が大きな会合エネルギーを持つ安定なクラスターを形成することが報告されている。この会合体に対する理論計算からは、C3対称性を持った構造が提唱されているが、これを実験によって確認することは困難である。今回cis-スチルベン骨格を持つ環状六量体である標題化合物の構造について検討し、溶液中でも結晶中でもC3対称性を有する構造がもっとも安定であることを明らかにした。この構造中には三つのベンゼン環の間で協同的にCH-π相互作用が働いており、その結果このコンフォメーションが安定化されていると考えられる。この3つのベンゼン環の相対配置は上で述べた会合体の構造と酷似しており、その安定化エネルギーとの関連から興味深い。講演ではベンゼン三量体のCH-π相互作用による安定化を標題化合物の配座安定性から議論する。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205555136896
  • NII論文ID
    130004646417
  • DOI
    10.11494/kisoyuki.55.0.8.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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