The Acquisition Process of Clean-up Activity in Young Children
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- NAGASE Yumiko
- Graduate School of Tokyo Gakugei university
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- KURAMOCHI Kiyomi
- Tokyo Gakugei university
Bibliographic Information
- Other Title
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- 幼児の片付け行動の獲得過程
- 集団保育と家庭の養育との関連から
Description
目的 本研究は,幼児の生活行動のひとつである「片付け」に着目し,幼児と保護者への質的,量的研究から,集団保育場面での幼児の片付け行動の獲得過程,集団保育場面の片付け行動と家庭での片付け行動の連続性について検討する.<BR> 方法 2008年4月~9月の期間中に,幼稚園の3歳児クラス(30名)と4歳児クラス(28名)の幼児を対象として,登園から片付け終了までの行動の観察と,片付けについてのインタビューを行った.その他,園児の保護者を対象に,家庭でのしつけや片付けへの意図,幼児の家庭での様子についてアンケートを行った.<BR> 結果 分析の結果,以下のことが示された. (1)片付け行動の獲得過程:3歳児・4歳児クラスの片付け行動は,新しい環境で不安の大きい時期の保育者依存に始まり, 保育者や仲間との関わりの中で片付けに楽しさや充実感が見出されることによって積極的に参加するようになり,そして片付けの方法を習得,理解し,やがて自分の物だけでなくクラス全体の片付けへと視野が広がる. (2)家庭との連続性:保護者は,家庭ではお片付けに積極時に取り組んでいないと捉えていたが,幼児は片付けを肯定的に捉えており,年齢が上がるにつれて片付けを個人的な活動から,集団生活の上で必要な活動と認識するに至る.保護者は片付けを身につけることが幼児の成長・発達に重要と認識し,具体的な働きかけや工夫を行っているが,家では片付けをしないという回答も多く,家庭内で幼児に片付けさせることは容易でない.集団保育場面では,片付けを主体的に行う為には友だちとの充実した遊びと遊びきりの良さ,そして十分に遊び込める時間が重要であることが示されたが,家庭においては親自身のやるべきことが多く,子どもの行動を待てずについ口うるさく言ってしまったり,ゆとりを持って行動することは容易でなく,集団保育場面のような片付けを促すような環境を整えることが難しいことが示唆された.
Journal
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- Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics
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Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics 62 (0), 170-170, 2010
The Japan Society of Home Economics
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205557111808
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- NII Article ID
- 130006955264
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed