高齢化が進む郊外団地での住民意識向上の仕掛づくり

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Making of consciousness of residents improvement with suburbs apartment of a
  • A case of facing a community bus at AKUTAMI HIGASHI in Gifu
  • コミュニティバスの本格導入を目指して岐阜市芥見東の事例について

抄録

目的;1960,70年代の右肩上がりの経済成長時代、大都市に限らず、地方都市においても中心市街地近郊では、大型団地の建設が相次いで起きた。それらの郊外型団地の世帯主たちは、現在、多くが退職したか、その予備軍である。核家族化が進んだ当時の団地住民たちの多くは、現在、子ども達が独立して夫婦のみ、或いは独居での生活を送っている。高齢化社会が進む我が国では、行政主導のまちづくりに代わって地域住民の主体的取り組みが求められている。本研究では、岐阜市芥見東地区において自治会連合会役員たちが、地域住民に自分たちの地域に対し将来を見据えて住み続けたくなるための仕掛をし、住民の地域に対する意識向上を図っている事例を知見し、報告する。 方法;岐阜市内でコミュニティバス試行運転を開始した4地区の2008年6月~2009年1月までの乗車数を比較検討することと、芥見東自治会連合会役員への聞き取り調査(2008年3月、2009年2月)による。 結果;_丸1_危機意識がある地域では人々の思いも団結するが、将来の危機に向けてとなると住民の意識を同じベクトルに合わせるのは難しい。そこで、芥見東地区自治会連合会の役員たちは、月1回発行している手づくりの自治会便りに、様々な角度からコミュニティバスに関する情報を掲載し、乗車したくなるよう仕掛をつくった。_丸2_また、当自治会連合会役員たち自身がこれまでの地域活動に加え、地域のために新たな活動を生み、地域のために汗を流していることにより地域住民との間で信頼関係が芽生え始めている。こういう自治会連合会役員たちの努力の賜物として、危機意識が眼前になくとも、将来に備えて地域住民の意識が、より地域へと向けて育っている。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205557353728
  • NII論文ID
    130006955507
  • DOI
    10.11428/kasei.61.0.71.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ