高齢者スポーツ教室受講女性の精神的健康と関連する要因

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タイトル別名
  • The related factors of depressive symptoms among the elderly in physical conditioning class

抄録

目的 世界一の長寿国となった現在,高齢者にとって,身体的な健康,体力を最良に維持しながら,精神的健康を高めていくこと,すなわち,如何にして「健康寿命」を延伸するかが最大の課題である.これまで活動能力の低下が,日々の活動に大きな影響を与えることや,精神的健康に及ぼす影響要因の検討が報告されてきた.しかし,老化兆候に対する自己認識と精神的健康との関連をみた研究は少ない.そこで,本研究は,老化兆候に対する自己認識と精神的健康(抑うつ症状)との関連,および抑うつ症状と関連する要因を明らかにするために行った. <BR>方法 協力者:高齢者スポーツ教室受講者の60歳以上女性331人(68.8歳±5.9歳).方法:無記名自記式アンケート調査と体力測定.調査内容:現在実施中の活動,日常生活における自立度,治療中の病気,健康度自己評価,体力水準自己評価,精神的健康,食品摂取頻度,老化兆候自己評価,体力測定,属性など.分析:多重2項ロジスティック回帰分析,Fisher の直接法,t検定を用いた.有意水準は5%. <BR>結果 協力者の24.5%が,抑うつ症状を示した.抑うつ症状と関連のみられた老化兆候は30項目であった.抑うつ症状を有する危険性が高いことを予測した要因は,体力水準自己評価,麺類の摂取,老化兆候の項目数,体内年齢,活動による効果の有無であった.加齢とともに抑うつ症状有症率の割合は高くなる(新野, 2002)が,本研究では, 歴年齢との関連はみられなかった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205557399424
  • NII論文ID
    130006955563
  • DOI
    10.11428/kasei.61.0.313.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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