Transition of mealtime and change of ktchen and dining space

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  • 生活時間調査に見る戦後食事時間の変遷と食空間の変化

Description

目的・戦後国民各世代における朝・昼・夕食事時間の変化を分析して家庭食生活の変遷を観察し、望ましい家庭食空間の在り方を考察する。方法・NHK国民生活時間調査のデータを基に世代毎の平均食事時間と標準偏差を算出し、各世代の食事時間から、家族の生活・食空間の変遷を見る。結果・食事時間は全世代3食共、平日・日曜共に遅くなると共に、家族ばらばらの傾向が強くなる。1941年は全世代3食共同一時間に食事しており、何れも朝6:30,昼11:50,夕18:15を中心とした正規分布である。65~70年を境に食事時間は遅くなり、時間帯が拡散して家族の食事時間が揃いにくくなり、平日・日曜の生活差が拡大する。特に夕食時間は各世代共変化が著しい。85年以降平均夕食時間は19時を過ぎ、子世代と40代男性(父親)世代の重なりが激減する。2000年には父世代夕食では集中する時間帯の見られない状態になる。2005年になると小学生も朝・夕食共に2つの時間帯に分裂し、各世代共集中する食事時間が曖昧化し、法則性が急速に薄れる。以上を社会情勢と照し合せて見ると、65~70年代高度経済成長により国民生活は多忙化し、外食・中食の産業化、食品の流通・保存の進化等家庭食生活も大きく変化した。食空間は、それまでの台所・茶の間からDK型に移行した。85年頃には父世代の帰宅時間が遅延化し、子世代の塾通いが急増、家族揃っての食事が困難になった。2000年頃には情報化が進み、子世代の生活、母世代の仕事が大きく変化し、カウンター型Kの人気が高まる一方、朝食抜き・孤食等の問題が明確化した。家族の形や生活の多様化が進む現在、団欒や健康を重視した新たな食空間が求められると考えられる。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205557657984
  • NII Article ID
    130006955947
  • DOI
    10.11428/kasei.61.0.236.0
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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