室内の温熱環境がにおい感覚に与える影響に関する研究
書誌事項
- タイトル別名
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- Study of the indoor thermal environment effects on olfaction
説明
目的<BR> におい感覚は空間の温湿度の変化により影響を受けることは知られている。室内には様々なにおいの発生源があり1)、におい感覚が温湿度の影響をどの程度受けるかは、におい物質によって異なる2,3)。そこで本研究では、室内の温熱環境がにおい感覚に与える影響を明らかにすることを目的とした。<BR> 方法<BR> 嗅覚テストの試験方法である5-2法により官能試験を行った。室内の温熱環境は、室温と相対湿度を28℃60%、25℃50%、22℃50%、22℃20%の4条件とした。被験者は若年者の男女各8名を対象とした。におい物質は嗅覚テストに使用される基準臭の中からスカトールとイソ吉草酸、β-フェニルエチルアルコールの3種類を選択し、嗅覚閾値、臭気強度、快・不快度を測定し温湿度条件とにおい感覚の関係について検討を行った。<BR> 結果<BR> スカトールとβ-フェニルエチルアルコールは、嗅覚閾値、臭気強度、快・不快度に関して温湿度条件からの影響は少なく、イソ吉草酸のみ温湿度条件の影響を受けることが分かった。性別とにおい質については、男性被験者はβ-フェニルエチルアルコールを不快と申告し、女性被験者は快と申告していた。イソ吉草酸に関して女性被験者の方が同じ物質濃度における臭気強度が高く、男性よりも敏感であることが明らかとなった。<BR> 文献<BR> 1)光田 恵;室内における臭気発生源と対策,空気清浄41巻2号p135-140(2003)<BR> 2)岡田誠之; におい環境と脱臭・防臭,建築設備と配管工事p14-19(2000)<BR> 3)羽根久史、辻幸志、光田恵、渡邊慎一、山中俊夫、竹村明久; 室内における熱とにおいの複合効果に関する研究,第26回人間―生活環境系シンポジウム報告集p13-16(2002)
収録刊行物
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- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
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一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 60 (0), 68-68, 2008
一般社団法人 日本家政学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205558362368
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- NII論文ID
- 130006956795
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可