繊維リサイクル・システム構築のための基礎研究(2)

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タイトル別名
  • Basic research for building of fiber recycling system(2)
  • Investigation of routes of the resources collection about Kanto area
  • 関東地方の資源回収ルートの実態調査

抄録

目的: 大量生産、大量消費型の社会となった今日、伝統的な衣生活では大切に繰り回して使ってきた布や衣服もごみとして捨てられる問題を抱えるようになった。生活者は着られないまま保管している衣服の処理に困っている状況にある。循環型社会に向けて、繊維製品を再生利用できる社会システムを構築するために、問題点を明らかにすることが本研究の目的である。繊維製品の資源回収ルートの存在を、地方自治体から配布されるごみと資源の分別パンフレットから調査した中で、関東地方の結果を報告する。<BR>方法: 平成19年関東地方7都県各市町村区に、一般家庭に配布している資源分別パンフレットの送付依頼をし、回収した。それらに、布・衣類・寝具・カーペット・じゅうたん・皮類(鞄・靴)など繊維製品がどのように記載されているかを分析した。<BR>結果: 関東地方7都県334市町村区のうち314市町村区について把握できた(回収率は94.0%)。総計では可燃扱い92.7%、資源扱い80.3%、粗大扱い84.1%、不燃扱い28.0%となり、資源回収の割合は高かった。しかし県によりばらつきがあり、埼玉、神奈川、千葉、東京、茨城が83~91%資源扱いとしているのに対して、栃木55%、群馬47%が低かった。資源回収品目は衣類全般(下着も含)、シーツ・毛布・カーテン等まで書かれており、東京ウエスト組合や神奈川のナカノなど故繊維業者が充実している関東域の特徴が見られた。報告(1)の東北地方と大きな差異があり、受入先の利用状況が明確なこれら県では、それを踏まえた回収ルートが確立していることがわかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205558432384
  • NII論文ID
    130006956839
  • DOI
    10.11428/kasei.60.0.56.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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