トウガラシを含む調味料の辛味成分の分析

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タイトル別名
  • Analysis of Capsaicinoids in Hot Sauces

抄録

目的 トウガラシを含む調味料の辛味成分は、カプサイシンとジヒドロカプサイシンが主で、含有量が多いほど辛味が強いが、辛味の質については、あまり研究されていない。カプサイシンとジヒドロカプサイシンの含有量と比を測定し、辛味の強度と質について調べることとした。 方法 市販調味料20種類を試料とした。凍結乾燥後、アセトニトリルを用いて辛味成分を抽出し、C18 Sep−pacカラムカートリッジを用いて精製した。分析は、ODSカラムを用いて、メタノールと水の混合溶液を展開溶媒とし、HPLC‐蛍光法とHPLC‐UV法でおこなった。絶対検量線によりカプサイシンとジヒドロカプサイシンを定量し、含有量と比を求めた。  結果 辛味成分含有量が特に高かったのは、副材料を含まない調味料のカイエンヌペッパーと一味唐辛子で、カプサイシンとジヒドロカプサイシンの合計含有量はそれぞれ、3.51mg/gと1.85mg/gであった。副材料を含む調味料では0.003~0.82mg/gであった。辛味成分組成比(ジヒドロカプサイシン/カプサイシン)は0.3~1.3で調味料により様々であった。トウガラシ果実中のジヒドロカプサイシンが多いと口の中に残るような後味があると言われているが、調味料においても、辛味成分組成比が味に影響すると考えられる。辛味成分組成比が調味料によってかなり異なっていたことから、辛味に関しては、含有量と共に辛味成分の組成を調べることも重要であることがわかった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205558658176
  • NII論文ID
    130006957099
  • DOI
    10.11428/kasei.60.0.309.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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