Examination of motor skill that rolls ball on young children with physical awkwardness

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  • 身体的不器用な幼児のボールを転がす運動スキルの検討

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目的: 本研究の目的は、身体的不器用な幼児の操作運動スキルについて、将来の投動作につながる「ボール転がす」スキルに焦点をあてて検討することである。<BR>方法: 幼稚園・保育所に在籍する4_から_6歳の幼児計213名から、身体的不器用さがあると思われる幼児群(以下Awkward群)23名及び同数の統制群(以下Control群)を抽出し集団間比較した。身体的不器用さの評価は、保育者評定並びに協調運動検査(Movement Assessment Battery for Children)を採用している。実施した課題は、2m離れている距離の一方にライン、他方に幅45_cm_のゴールを設定し、対象児がラインの外側から利き手で硬式用テニスボールを転がしてゴールに入れるものである。転がすボールがゴールに入った全てを成功、ゴールに入らない・届かない全てを失敗とした。4試行の練習後、2試行を1ブロックとして計5 block(10試行)の本試行を実施し、その成功数を記録してANOVAで分析した。<BR>結果と考察: Awkward群の成績は、前半から中盤における成績が低く、後半でControl群の成績とほぼ同等の水準にまで徐々に向上する傾向にあった。Awkward群は、運動機能の問題というよりも、後の動きに見通しを立てて適切に運動企画をたてるのが困難だったために、結果的に低成績となっていたと考えられた。ここから身体的不器用な幼児は、課題でどのように動けばいいのかという「見込み」、すなわちパフォーマンスの知識をたてるのが苦手な認知傾向にあるため、援助において指導者が教示を工夫したり何らかの配慮を加える必要があることが示唆された。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205559265792
  • NII Article ID
    130006957546
  • DOI
    10.11428/kasei.58.0.106.0
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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