成人で発症したcurly toe の2例

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抄録

【目的】Curly toeは小児期に治療されることが多く、成人のcurly toeの手術報告は少ない。今回われわれは、成人2例3足3趾に対して皮膚・腱延長を施行し、良好な成績を得たため若干の文献的考察を加え報告する。 【症例】症例は2例3足で、ともに女性で年齢は73歳と67歳であった。罹患趾は全例第4趾で、ともに母趾側に湾曲していた。主訴は胼胝形成による疼痛が2趾で、1趾では足趾の重なりによる痛みを訴えていた。他動的に趾節間関節を伸展させてのMTP関節の背屈は全例で困難であった。手術は底側アプローチで、V-Y法による皮膚延長術および長趾屈筋腱のZ延長術を施行した。末節骨から基節骨まで鋼線固定した。後療法は、術翌日より踵部歩行を許可し、術後約3週にて鋼線を抜去し、自動ROM 運動を開始した。術後約6週にて前足部荷重を許可した。術後胼胝は消失し、経過良好である。 【考察】小児のcurly toeの観血的治療として、屈筋腱切腱術もしくは,屈筋腱の伸筋腱への移行術が施行される。しかし、本報告のような成人例に対しての治療報告は少ない。今回我々は、成人のcurly toeに対して皮膚・屈筋腱延長を施行し、満足すべき結果を得た。本術式は、成人例においても有用な術式であると考える。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205559647232
  • NII論文ID
    130006957821
  • DOI
    10.11359/cjaost.105.0.45.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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