フィジー共和国のキャッサバ Manihot esculenta の発酵食品 Bila の製法

書誌事項

タイトル別名
  • Process of fermented food made from cassava Manihot esculenta

説明

目的 フィジー共和国ラケンバ島では、島民の主食はキャッサバ、ダロ、ヤムなどのイモ類で、伝統的な調理法により、食生活が守れられている。一般に、キャッサバは腐りやすく、保存することが出来ないため、デンプンを取り出し乾燥させ保存する。ラケンバ島では、キャッサバから保存食Bilaが作られ食されている。本研究は、Bilaの製法を明らかにすることを目的とする。<br>方法 2013年10月に7日間、ラケンバ島に滞在し、Bilaの製法について聞き取り調査を行い、製法過程を写真および動画で記録した。また、キャッサバの発酵過程のpH、電導度、硬度、糖度の測定、および発酵液中の微生物の培養観察を行った。<br>結果 Bilaの製法は、1)キャッサバイモの皮を剥き2~3片に切り分けた後、水中に入れ、キャッサバの葉で覆い4~7日間、発酵させる。2)イモを取り出し、乾燥させてから、棒でたたいて潰す。3)生のキャッサバイモの皮を剥き、おろし金でおろし、汁をしぼり除いたものと(2)を混ぜる。4)ココナッツの胚乳を削ったものを加えて混ぜる。5)ココナッツミルク、砂糖を加えて混ぜる。6)生地を適当な形に整えた後、ココナッツの葉で包み、ちまき様の形にする。7)沸騰したお湯に入れて30分茹でる。イモの発酵過程で、pHは低下し、発酵液には乳酸菌と酵母菌などが観察された。また、製法過程(2)の発酵させたイモを乾燥させると保存できることがわかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205559727488
  • NII論文ID
    130005470517
  • DOI
    10.11428/kasei.66.0_64
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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