幕末から明治期における金モール刺繍

書誌事項

タイトル別名
  • The Study of Gold braid-embroidered from the End of the Edo Period to Through the Meiji Restoration

説明

<br><br>目的 幕末から明治期における金モール刺繍の普及について着目した。この時期は西洋文化が導入され、軍服にもフランス、イギリス式が採用され、金モール刺繍が多く用いられた。例えば、金モール刺繍を施した肩章、襟章などがある。このように多くの用途があり、軍服にはなくてはならないものであった。<br>  本研究では、金モール刺繍を日本で製織するようになったきっかけ、製織技術の伝来、製織し始めた人物を明らかにすることを目的とした。 <br>方法 研究を進めていくなかで、金モールの製造には中野要蔵が深く関わっていることがわかった。<br>結果 東京・日本橋区呉服町で「中野屋」という名で洋織物商を営んでいた。最初は、慶応時代に輸入業を始めていたことがわかった。外国武官、外交官が来朝した際に、はじめて金モールが何であるかを知ったとされている。1872年の服装制定により、モールが肩章などに多用されることとなった。当初は輸入品で間に合わせていたが不便であったため、機械を購入して金モールを製造し始めたことがわかった。明治12年製造に着手して以来、各地で需要が高まり、東洋派遣米国海軍からの注文、特約店に命ぜられ、宮内省の御用達にもなった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205559792640
  • NII論文ID
    130005484183
  • DOI
    10.11428/kasei.67.0_151
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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