パジャマの素材の違いが暑熱環境での入眠過程の被覆行動に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of different pajamas material on covered area of the body during sleep onset period under mild humid heat exposure

抄録

【目的】これまでに、暑熱環境での入眠過程において冷感素材のパジャマの方が綿よりも寝床内温湿度を低下させ、温冷感を改善する可能性を報告してきた。本研究では、この結果と就寝時のタオルケットによる被覆時間や体動との関連を検討した。 <br>【方法】被験者は心身ともに健康な成人男性9名とした。実験は人工気候室を用い、29℃70%RHの環境で綿のパジャマ (条件C)と、冷感素材のパジャマ (条件L)を着用した場合の2条件とした。被験者はベッドでベッドマットレスとシーツを用い、タオルケットを使用し13:00~15:00まで就寝した。就寝時の体動はビデオで連続測定し、各身体部位がタオルケットに被覆されている時間、マットレスに接触している時間、姿勢、体動の回数、行動を解析した。 <br> 【結果】タオルケットによる被覆時間は、条件Lで条件Cよりも肩部で有意に増加し、頸部で増加する傾向が見られたが、他の部位では差は見られなかった。各身体部位のマットレスに接触している時間、各寝姿勢の時間、寝返りをうつ粗体動と寝返り以外の体動の回数に条件間で差は見られなかった。両条件とも、身体部位により被覆時間に差が見られ、胸部と腹部、下肢、上肢の順に被覆時間が有意に長かった。 <br>【結語】冷感素材が暑熱環境での入眠過程における寝床内気候に及ぼす影響は、タオルケットの被覆時間の減少や寝姿勢に関連していない可能性が示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205559812608
  • NII論文ID
    130005484193
  • DOI
    10.11428/kasei.67.0_140
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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