Antifungal effect of fatty acid salts against <I>Cladosporium cladosporioides</I>

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  • 脂肪酸塩の<I>Cladosporium cladosporioides</I>に対する抗カビ効果

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【目的】<br> 糸状菌類は自然界に広く生息し、食品や野菜などに繁殖し、変質・変敗・劣化を引き起こす。さらに、エアコンフィルター、タタミ、じゅうたん、浴室といった住環境においても繁殖し、変質や劣化を引き起こすだけでなく、感染症、中毒、アレルギー性疾患などの健康被害をもたらすことも明らかとなっている。このような背景から、抗カビ効果が高く、持続性を有し、かつ安全性の高い防カビ剤の創出が求められている。そこで本研究では、脂肪酸塩のCladosporium cladosporioidesnに対する抗カビ効果について検討を行った。<br>【方法】<br> 脂肪酸塩にはカプリル酸カリウム(C8)、カプリン酸カリウム(C10)、ラウリン酸カリウム(C12)、ミリスチン酸カリウム(C14)、オレイン酸カリウム(C18;1)、pH調整水(pH=10.5)を用いた。検定菌はCladosporium cladosporioides NBRC 30314を用い、1mLチューブに胞子懸濁液とサンプルを加えた後、撹拌を行いながら、10分・60分・180分後にサンプリングを行い、ポテトデキストロース寒天培地(日水製薬株式会社製)に塗布し、30℃で8日間培養を行った。結果は寒天培地上に現れたコロニー数を計測することで、残存する生菌数(CFU/ml)を算出した。<br>【結果】<br> 抗カビ試験の結果、C8、C10、C12、C14において高い抗カビ効果が認められたが、C8は脂肪酸塩との接触後に4日以上寒天培地上で培養することにより,生菌数の増加が認められた。一方、C10、C12、C14では生菌数の増加は認められなかったことから、C10、C12、C14の住環境における利用可能性が広がった。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205559901440
  • NII Article ID
    130005470061
  • DOI
    10.11428/kasei.64.0_116
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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