膝後十字靭帯に発生した膝関節内ガングリオンの3例
説明
膝関節後十字靭帯に発生したガングリオンはMRIで診断が可能であるものの、治療に苦慮することがある。今回我々は、後十字靭帯に発生したガングリオンに対して、内・外側膝蓋下および後内側進入による関節鏡視下切除術を行った3例を報告する。症例は3例(男性3例)、年齢は36、43、43歳であった。3例ともに膝窩部に疼痛の訴えがあり、屈曲90から100度の屈曲制限があった。MRIでは後十字靭帯後方にT1強調画像で低信号、T2強調画像で高信号の境界が比較的明瞭な多房性の腫瘤を認めた。疼痛、可動域制限が改善しないため、関節鏡視下に切除を行った。関節鏡を2台用い内・外側膝蓋下および後内側進入による2方向鏡視でガングリオンを多方向から観察しながら安全に切除することが出来た。3例とも術後早期に、膝窩部の疼痛および可動域制限は改善し、術後1週間で症状は消失した。術後6ヶ月の時点でのMRIでガングリオンの再発は認めていない。後内側鏡視を併用することで後十字靱帯に発生したガングリオンを安全に、かつ低侵襲に切除することが可能であった。
収録刊行物
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- 中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
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中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集 105 (0), 296-296, 2005
中部日本整形外科災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205560172672
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- NII論文ID
- 130006958150
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可