焼成皿の青色の色相,明度,彩度が料理に与える影響

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タイトル別名
  • The effect of hue, value and chroma of blue pattern and motifs on real white plates on the appetite for food.

抄録

目的 <br> 演者らは前報(本学会第66回大会)で、画像編集ソフトを用いて白地に3種類の青色の絵柄を描いた皿の画像を作成し、和食が美味しそうに見える「青色」を検討した。その結果、基準色とした青色(マンセル近似値4.9PB3.1/9.1)が最も食欲を増進させることがわかり報告した。今回、焼成した皿を用いて青色の色相及び彩度を変化させ、料理に与える影響を調査したのでその結果を報告する。<br> 方法  <br> 皿は前報で得た食欲をより増進させる絵柄と配置のデザインとし、4種類の強化磁器を焼成した。絵柄の青色は、前報で高い評価を得た色を基準色とし、色相を緑方向に変化させたものを青緑色、彩度を下げたものを低彩度色とした。対照として白色の皿を用意した。料理は給食で喫食頻度の高い料理を各種類の皿に4品~8品用意した。対象者に実際に盛り付けた料理を見てもらい、それぞれどの程度食欲を増したか評点法および順位法によりアンケート調査を行った。 <br> 結果<br> 青色の絵柄は対照とした白色の皿より、いずれも食欲を増進させる効果があった。青色の中ではほとんどの料理で基準色が最も好まれた。フルーツは、単色で淡い色であるため、爽やかなイメージの青緑色とも相性が良い傾向がみられ、魚料理や田楽、ハンバーグなどの暗い色の料理は、落ち着きや重厚感をイメージする低彩度色とも相性が良い傾向がみられた。しかし、基準色より有意差を持って評価平均値が高い色はなかった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205560315776
  • NII論文ID
    130005484381
  • DOI
    10.11428/kasei.67.0_21
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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