におい物質濃度が臭気質に及ぼす影響に関する検討

書誌事項

タイトル別名
  • Study on the effects of the odor compounds concentration on the odor quality

説明

目的 近年、室内環境の快適性の向上に関する研究がなされており、その要素の一つとして「におい」が挙げられる。本研究では、室内で最も不快なにおいとされる生ごみ臭と介護環境で最もなくしたいにおいとされる便臭を対象として、それぞれの臭気の主成分である硫化メチルおよびスカトールの濃度と臭気質の変化の関係について検討した。<br>方法 硫化メチルについては、気中濃度で10名のパネルの嗅覚閾値を求め、その閾値を基に3Lバックに濃度調整(提示濃度は0.0008ppm、0.004ppm、0.008ppm、0.08ppm、0.8ppmの5段階)をした試料を注入し、臭気強度、快・不快度、容認性、におい質の評価をパネル25名に行わせた。スカトールについては、パネル選定試験に用いられる5-2法で、パネル22名の嗅覚閾値を求め、その閾値を基に20mlのスクリュー管に濃度調整(液中濃度10-8~10-5を3倍系列とした7段階)した液体試料を500μl注入し、15分間放置したもののヘッドスペースガスに対し、同様の評価を行わせた。<br>結果 硫化メチルは、気中濃度において嗅覚閾値から100倍の濃度で不快性、刺激性が上昇し、スカトールは、液中濃度において嗅覚閾値から10倍の濃度で不快性が上昇した。以上の結果、臭気対策を行う際には、これらの値を目安にできる可能性が示された。<br>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205560670976
  • NII論文ID
    130005484432
  • DOI
    10.11428/kasei.67.0_78
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ