手の二点弁別閾に影響を及ぼす諸因子

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of many factors on two points of difference thresholds in hands
  • 特に部位,性別,側性,測定方向に着目して
  • In special reference to measuring regions, sex, laterality, measuring direction

説明

目的 被服の着心地の一因子である肌触りに着目し,二点弁別閾値を指標として,手の触覚分布,側性・測定方向,性別による差の触覚の特性を明らかにすることを目的とした.方法 被験者は男女各9名で,人工気象室(環境温:24.5±0.3℃,相対湿度50±0.5%)内で14~17時に測定した.測定部位は腹側の指は3~4部位,掌を9部位,背側の指は2~3部位,甲を9部位に分け,両手で100部位,かつ,垂直と水平の2方向の計200部位とした.テ゛シ゛タルカーホ゛ンノキ゛スを用いて二点同時に刺激し,“1点,2点,面積”のいずれに感じるかを申告させ,2点に感じた時の最小距離を二点弁別閾値とした.この値を①腹側と背側,②手指と掌・甲,③垂直と水平,④利き手と非利き手,⑤性差で比較し,その有意差を検定した.さらに被験者の口腔温,手の皮膚温と二点弁別閾値との各項目間の相関係数を算出した.結果 ①腹側<背側.②手指の腹側<背側<掌<甲.各指では,腹側は有意に1指<2~5指,2指<3~5指,5指<4指.背側では有意に1指<3・4指,2指<3・4指,5指<3・4指.また,背・腹側ともに指先に行く程,閾値は有意に小さくなった.③体軸に対し有意に水平<垂直方向.④非利き手<利き手⑤男女の①~④の結果に有意な差はなかった.閾値と口腔温との間には,男性では腹側の指との間に正,女性では背側の指・甲との間に負の有意な相関関係があった.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205560744576
  • NII論文ID
    130005470311
  • DOI
    10.11428/kasei.66.0_134
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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