腰椎椎間板ヘルニアに対する内視鏡下摘出術―顕微鏡視下摘出術と比較して―

説明

【目的】腰椎椎間板ヘルニアに対する内視鏡下摘出術(MED)と顕微鏡視下摘出術(ML)の手術成績を比較、調査した。 【方法】当院でMETRx systemを導入してから行った椎間板摘出術は20例である。平均年齢40歳(男15女5例)。過去に行ったML法20例と、手術成績、手術時間、鎮痛剤の使用量、退院までの期間、合併症を調査した。 【結果】半年後の手術成績はJOAスコアで26点と25点で、差はなかった。また術後3か月で両群とも全員とも復職していた。手術時間はMED法130分(72_から_240分)ML法63分とMED法で長かった。鎮痛剤はボルタレン座薬を手術終了時に使用し、その後の使用量を調べた。両群とも平均1個未満で差はなかった。退院までの期間は、MED法12日、ML法18日であった。合併症としてMED法で硬膜損傷が1例あった。ML群ではなかった。 【考察】MED法はML法と同等の手術成績が得られたが、手術時間は長くなった。退院までの期間はMED法で短かったが、主治医の意向が大きく反映されていた。MED法で硬膜損傷が1例見られたが、当院では内視鏡に繋ぐカメラとモニターを変更してから、視野が良くなり安全に手術が行われるようになり、合併症は発生していない。また手術時間もlearning curveとの相乗効果で短縮されてきている。 【結論】MED法はML法と同等かそれ以上の優れた術式であるが、良い器械の選択と、技術習熟が必要である。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205560895488
  • NII論文ID
    130006958598
  • DOI
    10.11359/cjaost.105.0.105.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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