皿の青色の色相,明度,彩度が料理に与える影響
書誌事項
- タイトル別名
-
- The effect of hue, value and chroma of blue pattern and motifs on white plates on the appetite for food.
説明
目的 我々はこれまで白地に青色の絵柄の皿を用いて、絵柄の種類や配置が和食に与える影響を調査し、報告してきた。従来検討した「青色」は、染付皿に多く見られる一般的な色としていたが、実際の「青色」の範囲は広く、染付皿の種類によっても様々な色が存在する。そこで、おいしそうに見える「青色」を見つけるため、青色の色相,明度,彩度を変化させ、食欲に与える影響について調査を行った。方法 昨年度までの研究で報告した(日本家政学会第63~65回大会)、食欲をより増進させる青色の割合、絵柄の種類、大きさ、配置にしたがって皿のデザインを決め、総柄の主菜用の丸平皿及び、部分柄の副菜用の丸平皿と魚用の四角平皿を作成した。絵柄の青色は、染付皿として頻度の高い色を基準色とし、色相を緑方向に変化させたものを青緑色、彩度と明度を下げたものを低彩度色として皿の画像を作成した。料理は給食で喫食頻度の高い料理を各皿に2~3種類用意して撮影し、皿の画像と合成してアンケート用画像とした。女子大生142名を対象に、どの程度食欲を増したか評点法及び順位法によりアンケート調査を行った。結果 最も評価が高かったのは全ての料理で基準色であり、次いで低彩度色、青緑色であった。基準色と他の色の間には全ての料理において有意差がみられた。盛り付け面積が大きい五目寿司と肉野菜炒めでは、比較的低彩度の皿の評価も高かったが、フルーツであるウサギリンゴと料理自体の彩度が低いカレイの煮付けでは、低彩度色の評価は悪かった。以上のことから、本研究で用いた3種の「青色」の中では、基準色として用いた色が最も食欲を増進させる「青色」であることが示唆された。
収録刊行物
-
- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
-
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 66 (0), 223-, 2014
一般社団法人 日本家政学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205561026048
-
- NII論文ID
- 130005470401
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可